やらまい勝っちゃん

聖隷浜松病院副院長兼総看護部長 勝原裕美子のブログ

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研修2日目

医療安全管理者養成講習2日目。
今日は、元裁判官で、中京大学法科大学院教授の稲葉一人先生が講師でした。

6時間も座っているのが2日目ともなると、
かなりこたえますが、講義の内容は、新たに知識として得ることが多く、
非常に有意義でした。

以下が、新たに学んだ主なことです。

○違法性阻却の要件について
「資格があるということは、資格がない人にはできないことを実施してもよいという許可をもらっていること。
だから、そこには必ず倫理性が伴う」ということは、私自身が倫理の研修をするときに、よく使うフレーズです。このことほ、法的には、「違法性阻却の要件」ということを学びました。
そもそも医行為は、身体を傷つける行為なので違法だけれども、違法性阻却の要件を満たしているので、社会的に正当な行為になっているということです。

○過失の考え方
医療は、結果責任を負うのではなく、一定の注意義務を尽くしているかどうかという手段(プロセス)に対する責任を負う。注意義務を怠れば過失になるということを、医師が意識していないことへの危惧を話されていました。

○メディエーションの普及について
稲葉先生自身は、米国でメディエーターの訓練を受けてこられて、今日本でも普及活動をされています。
メディエーションとは、被害に遭った患者・家族と医療者側との調整をはかり、コミュニケーションを
円滑にさせるという大事な役割を果たします。
しかし、そもそも唯一無二の人(one of one)を思う家族と、たくさんの患者の一人(one of them)として対応する医療者とでは、論理が異なるということをよく理解できる人でなければ、メディエーターの役割を果たすのは難しいということはよくわかりました。
また、何でもオープンに話せるという風土があってこそのメディエーターなので、
都合のよいように使いたがる風土の中ではうまくいかないということも、理解できました。

メディエーター的な役割を果たしている人が当院にもおりますが、
まだまだ体系的には整備されていません。
こういう考え方をもっと普及させていかなければいけないでしょう。

一緒に参加している、看護部の安全推進担当課長は、一生懸命メモを取っている様子でした。

by admin|2009年10月02日 20:39

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コメント

おっく様
患者様への対応と一口に言っても、いろいろなアプローチがあることを私も学びつつあります。いろいろ情報交換させてくださいね。

by 勝原裕美子|2009年10月04日 15:55

昔の知人様
おっしゃるように、医療者のいないところで医行為に準ずるようなことをせざるを得ない地域や施設での問題については、医療資源不足の課題が全面に出る中で、まだまだ十分に話し合われていないように思います。決して片付ける・・・という趣旨ではなかったのですが・・・。

by 勝原裕美子|2009年10月04日 15:53

勝原さんへ
初めて書き込みしてしまいます。私は同じ地の別の場所で、「医療メディエーション:基礎編」の研修に参加してきました。各病院の看護師やMSWなど30名が参加していました。患者側と医療者のフレームの違いから、お互いの思いのボタンの掛け違いから訴訟に発展しまっている現状、それを予防していくためには、コンフリクトマネジメントが必要。メディエーション的思考で患者に関わっていくことで、訴訟に発展しないケースが多いことを学んできました。日常管理者として、患者ラウンドをしながら、話をしていることが実は少し今回学んだことをしているのだと感じることができました。また前日の弁護士さんのお話を聞いていたので、最初は真逆のような話で戸惑いましたが、メディエーション的思考をもって関わり、患者の心理を考えていくことで、クレームなのかトリアージできると先生はおっしゃっていました。少しですが、知恵がついたような気がしたので、実践できるよう頑張ります。

by おっく|2009年10月03日 00:30

医行為ができるのは要件を満たしている人だから社会的にも認められている、逆に考えると、満たしていない人がすると、違法行為で罰せらるということですね。
 そのような医行為が必要な人が、病院を退院し地域社会で暮らしています。社会も医療関係者もそれが最善の選択と考えているのでしょうか、積極的な発言をされています。
 でも、福祉施設や学校などで行われている医行為の現状を病院関係者のあなたもご存じだと思います。「論理」という言葉で結論づけておられるのが少し寂しく感じます。
 都合のよいように使いたがる風土からの偏った発言ですみませんでした。

by 昔の知人|2009年10月03日 00:25

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